【SS】かっこよくて、大好きな。(日菜つぐ)

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9件の返信スレッドを表示中
    • 1 名前:匿名スタッフさん ID:xMDkyNTQ[] 返信

      ※SS初めて書きます。未熟者ですが、仏の心で読んで下さると嬉しいです。

      「うう、痛いな…」

      つぐみは朝から顔をしかめる。女の子の日だ。それに、今回のはいつもより重たい。

      「元々人より重めだけど…今日のは酷いな、ちゃんと薬飲んでから学校行こう…今日は朝の生徒集会があるから遅刻はできないし、これぐらいきっと大丈夫…だよね」

      日菜が何をしでかすかわかったもんじゃないし、副会長として仕事をしっかりとこなさなくてはいけない。つぐみは自分に言い聞かせるように言い、家を出たのだった。

      ー羽丘女子学園/生徒会室ー

      「みんなおはよぉ〜、ふわ〜…どうして生徒集会って朝やるんだろう、眠たくてみんな寝ちゃうよー!」
      「先生に言って、生徒集会無くせたりしないかなー?その方が絶対みーんな、るるるん!ってすると思う!」
      「もう、日菜先輩!おかしなこと言ってないで、朝の挨拶の準備してください〜!」
      「ありゃ〜、つぐちゃんに怒られちゃった〜。仕方ない、ちゃちゃっと喋って終わりにしちゃおーっと」
      「ひーなーせーんーぱーい〜?この間の生徒集会で適当に話して終わらせて先生に怒られたでしょう!今日はしっかりお願いします!」
      「あははっ、ごめんごめん!冗談だよ〜、わかってるって〜!」

      羽丘生徒会の名コンビ。生徒会室では今日も、コントのようなやり取りが繰り広げられている。つぐみはとても苦労しているように見えるが、なんだかんだこんな日常を楽しんで送っている。
      そうして暫く雑談を交わしていると、唐突に日菜が口を開く。

      「つぐちゃん、顔色悪いよー?大丈夫?」
      「えっ、そうですか?なんともないですよ。心配してくださってありがとうございます!」
      (日菜先輩、さすがだな…普通にしてるし痛みもちょっと治ってたんだけど、わかっちゃうんだ…。でも迷惑かけたくないし、心配かけちゃうから言わないでおこう)

      つぐみは日菜に感心しつつ、自分のお腹の調子を見る。朝起きてすぐよりは良くなったようだ。これなら大丈夫だろうと、日菜に笑顔を見せる。

      「大丈夫ならいいんだけどさー、つぐちゃん今日…」

      日菜がつぐみに何か言いかけた途端、他の生徒会メンバーに声をかけられる。

      「日菜ちゃんに羽沢さん、そろそろ生徒集会、始まるよ!準備大丈夫?」
      「あ、もうそんな時間!ごめんなさい、大丈夫です!今行きます!日菜先輩、早く行きましょう!」
      「うーん、見事にツグっちゃってるねー」
      (絶対そうだろうけど…とりあえず見とくだけでいっか)

      日菜は何かを思ったようだが、口には出さなかった。
      こうして、20分程度の生徒集会が始まった。



    • 2 名前:匿名スタッフさん ID:xMDkyNTQ[] 返信

      書いてたら眠くなってきた…続きは起きたら書きます。



    • 3 名前:匿名スタッフさん ID:xMDAxYWI[] 返信

      ひなつぐ大好きなので楽しみにしてます!



    • 4 名前:匿名スタッフさん ID:1OTQ0Yjc[] 返信

      面白いと思うんだけども……体調不良のネタがちょっと



    • 5 名前:匿名スタッフさん ID:xMDkyNTQ[] 返信

      「おはようございます。図書委員会からのお知らせです。本日のお昼休みよりーー」
      (…、お腹痛い……)

      集会が始まって10分程経過したところで、つぐみは再び腹痛に襲われた。

      (うう、こんな時に…!今日はちょっと話が長引いてるし、もう少し時間がかかりそう…でもあと10分ちょっとだろうし、きっと大丈夫…)

      羽丘女子学園の生徒集会は、各委員会からのお知らせ、校長先生のお話、そして最後に、生徒会長のお話、という順番になっている。いつもなら委員会からのお知らせは2、3個の委員会だけで5分程度で終わるのだが、今日に限って5つもの委員会が話をしていた。

      「ーー図書委員会からは以上です。」
      「では次に、校長先生からのお話です。校長先生、お願いします。」
      校長「えー、皆さんおはようございます。えー、今日は、えー、この新聞記事からね、えー、興味深い記事を見つけましたので、皆さんにお話したいと思います。えー、まずはですね、現在の高校生のね、えー、平均基礎学力の低下についてーー」
      (うわぁ、これ絶対長くなるやつだ…どうしよう、まだ日菜先輩のお話も残ってるのに…もってあと10分…ううん、きっと大丈夫、大丈夫…)

      つぐみは自分にそう言い聞かせる。校長の話が長くなったとしても、7、8分程度だろうと。日菜の話はいつも短いし、きっと大丈夫だろうと。しかし、どうやら今日のつぐみは運が悪いらしい。校長は話している内に楽しくなったのか、いつも以上に話があっちこっちに脱線していて、なかなか終わる気配が感じられない。

      (お腹も痛いし…あ、やばい、ちょっと頭もぼーっとしてきた…。あ、日菜先輩の顔が楽しくない時の顔してる…。…あれ、でもそれだけじゃない…なんだろう、なんだかちょっと困ってる顔…?)
      「……」

      つぐみは日菜と一緒にいる時間が長くなるにつれ、日菜の表情から感情を読み取る事ができるようになっていた。しかし、今の日菜は、見たことがないような表情をしている。つぐみは気になって、日菜の顔をじっと見つめてしまう。

      「……………」
      「……あのー、つぐちゃん?」
      「…はっ、ご、ごめんなさい!」

      つぐみは、日菜に声をかけられて我に返る。普段は破茶滅茶な日菜も、やはりアイドル。綺麗な顔立ちだなぁと、腹痛でぼーっとしている思考回路の中で、つい見入ってしまっていたのだ。
      しかし、そんな呑気な事を考えている場合ではなかった。腹痛が限界直前まで達してきていたのだ。

      校長「ーーえー、ということで、皆さんもしっかり勉学に励むように。えー、長くなってしまいましたが、私からの話は以上です。」
      「では最後に、生徒会長からのお話です。氷川会長、お願いします。」
      (やっと…終わった…。あと、は、日菜先輩の…お話……あ…もう駄目、かも…倒れ…そ……)

      やっと校長の話は終わったが、もうつぐみは限界を迎えていた。腹痛はもちろん、思考回路は完全にショート。もう何を考えることもできなかった。

      「皆さん、おはようございまーす!そして、」

      日菜はつぐみをお姫様抱っこする。

      「…?……??、!?」

      「今日の集会はおしまいっ!あたしが話してたらうちの大事なつぐちゃんが倒れちゃうからねー。そんなの全然るんってしないからさー、もうおーわり!てことでー、あたしは保健室にレッツゴー!」

      日菜は全てわかっていた。つぐみが無理をしていることも、倒れることも。校長の話を聞いている時の「困った顔」は、つぐみをどう助けてやるか考えている顔、だったのだ。つぐみは、自分が今どんな状況に置かれているのか考えようとしたが、もう意識が途切れる寸前だった。
      体育館中がざわつく。

      「ちょっ、つぐ、つぐみ!!モカ!離してよ!あたしも保健室…!」
      「らーんー、1回落ち着いてよ〜。日菜先輩がいるから大丈夫だから〜も〜。今飛び出てったら先生に怒られちゃうよ〜」
      「おい、つぐ大丈夫なのか!?今朝はなんとも無さそうだったぞ!?また無理してたのか…!くそっ、気付けなかった…!」
      「巴も落ち着いてよ〜!私だって気付けなかったし…うわあん、つぐ、ごめん…ぐすん……」
      「ひーちゃんもすぐ泣かない〜」

      そしてつぐみは、朦朧とする意識の中で、

      「ひな…せんぱい、ありがと…ござい……、とっても…かっこい、で…す……」

      そんなことを呟きながら…意識が、途切れた。



    • 6 名前:匿名スタッフさん ID:xMDkyNTQ[] 返信

      >>4
      あんまりよくなかったですかね、ごめんなさい。主が現在進行形で女の子の日なもんで思いついたんですが、次からは気をつけます。ご指摘ありがとうございます。



    • 7 名前:匿名スタッフさん ID:xMDkyNTQ[] 返信

      >>5
      長々となってしまってすみません。
      もう少し続くのでお付き合いくださると嬉しいです。



    • 8 名前:匿名スタッフさん ID:wMWMzYzk[] 返信

      いいぞいいぞ
      掛け合い増えなかったのが悔やまれる



    • 9 名前:匿名スタッフさん ID:xMDkyNTQ[] 返信

      (…ん…、あれ、私、何して…えっと、確か生徒集会で…お腹が痛くて、倒れる寸前で……、っ、そうだ、日菜先輩が!)
      「日菜先輩っ!?」
      「っ、つぐみっ!!」
      「う、わぁあ!!ら、蘭ちゃん!?」

      つぐみが飛び起きると、そこは保健室。そして目の前には蘭が、心底心配だという顔でつぐみを見ていた。

      「良かった…ほんっと、よかった……。…はあ、つぐみ?…またあたし達に何も言わずに無理したでしょ」
      「ご、ごめんね、蘭ちゃん。でも、みんなに心配かけたくなくて…」
      「でもじゃない。あたし達は、つぐみが倒れたりする方が、心配させられるよりよっぽど嫌だよ。それに、もっとあたし達のことも頼ってほしい。あたし達のこと、もっと信頼してほしいよ」
      「蘭ちゃん…。うん、ごめんね。私、もっとみんなに頼るべきだったね…。結局、迷惑も心配もかけちゃったし…本当にごめんなさい」
      「い、いや、そんなに謝らないで…えっと、その、つぐみが心配でつい…」
      「ふふ、大丈夫だよ。わかってる。蘭ちゃん、ありがとうね」
      「ん…つぐみが無事で良かった…よ」

      つぐみは反省した。いくら迷惑をかけたくなかったからといって、結果として迷惑をかけてしまったのには違いない。それに、つぐみにはこんなに気にかけてくれる大切な友達がいるのだ。もっと頼ってもいいのかもしれない。
      そこでつぐみは、大事な事を思い出した。

      「…、そうだ!日菜先輩!蘭ちゃん、日菜先輩は…」
      「…えっと…、職員室に連れてかれてたっていうか…」
      「職員室!?お、怒られて…わ、私のせいで、日菜先輩が怒られちゃう…!?」
      「つぐみ、落ち着いて…」

      つぐみが青ざめた顔で慌てる。すると、

      ガラッ

      「やっほー!」

      「「日菜先輩!日菜さん…」」

      ちょうど日菜が、いつもの調子で保健室に入ってきた。

      「おー、つぐちゃん起きたー!蘭ちゃん見張りありがとねー!あとはあたしがついてるから、蘭ちゃんは授業戻っていーよー」
      「日菜さんはいいんですか…?」
      「んー、あたしはもう今日のとこ全部わかるしー、つまんないからつぐちゃんのこと見とくよー」
      「わ、私も授業に出ないと…」
      「「つぐちゃん(つぐみ)は休まないと駄目!」」
      「はっ、はい!!」

      つぐみは2人に叱られる。ツグりすぎも大概にしないといけない。

      「じゃあ…日菜さん、つぐみのこと、よろしくお願いします」
      「まっかせといてー!」

      蘭が保健室から出て行く。

      「あ、あの、日菜先輩…蘭ちゃんから、職員室に連れてかれたって…」
      「そうなんだよー!あはは、ちょっとだけ怒られちゃったー!氷川!羽沢が倒れる寸前だったのを助けたのはいいが、もっと会長としての適切な言動というものがあるだろう!だって!」
      「あれしか思いつかなかったんだもーん、しょうがないじゃんねー?」
      「ごっ、ごめんなさい!本当に!私のせいで日菜先輩が…日菜先輩は悪くないです!そもそも勝手に痩せ我慢してた私が悪いんです、本当にごめんなさい…!」

      つぐみは心から申し訳なく思い、今にも土下座でもするのではないかという勢いで謝罪する。そうしていると、今回の件についての罪悪感が込み上げて来た。

      「私、蘭ちゃんに言われて気付いたんです。迷惑かけたくないからって、何事も1人で解決してなんにも言わないのって、違うんじゃないかって。あんなに心配してくれる大切な友達がいるのに、その友達を信頼してないみたいで。」
      「それに、迷惑かけたくないって思って言わなかったのに、結果として迷惑かけちゃって、元も子もないですよね。少し考えればわかることだったのに…」
      「…ねえ、つぐちゃん」
      「…はい?」

      つぐみが独り言のようにポツリポツリと喋っていると、つぐみの話を遮るように、日菜が口を開いた。

      「確かに、あたしが怒られたのはつぐちゃんのせいって言えるよ。でもね、あたしがやりたくてやったことなんだから、つぐちゃんだけのせいではないんだよ?」
      「…?」
      「あたしねー、もし他の生徒会の子とかが倒れそうだったとして、無理してるのがわかったとしても、助けなかったと思うんだー。だって別にどうでもいいんだもん。つぐちゃんだったから助けたんだよ。大好きなつぐちゃんが辛そうだったから、助けてあげたいなーって思って、つぐちゃんが助かるんだったら怒られてもいっかなーって、勝手に助けた!」
      「怒られたくなかったらつぐちゃんのことだって放っておけば良かったし。だから、つぐちゃんが謝る必要はないんだよ!あたしもつぐちゃんも同罪!」
      「日菜先輩…」

      日菜にしては珍しく、無理矢理こじつけたような話だったと思う。しかしつぐみは、その中に確かに愛を感じた。

      「それにねー、つぐちゃんが自分で言ってた、1人で考えて解決しちゃうって話?あたし、すごいなあって思う!」
      「あたしはね、もしわかんないことがあったり、辛いなーって思うことがあったら、絶対すぐ誰かに相談しちゃう!つぐちゃんみたいにはなれない。だから、つぐちゃんのそういうとこ、本当にすごいなーって思うし、かっこよくて大好きなんだ!」
      「……!」

      日菜には、つぐみを元気付けている気はほとんどないだろうに、日菜の言葉1つ1つに救われている自分がいる。この人は本当にすごいと、つぐみは心からそう思った。

      「…、日菜先輩、ありがとうございます。私、日菜先輩が先輩でいてくれて、本当に良かった。日菜先輩に、日菜先輩の後輩として出会えて、すごく嬉しいです」
      「あははっ、急にどうしたの?変なつぐちゃん!そう言ってもらえて嬉しいな〜」
      「…あのっ、日菜先輩!私にとっても、日菜先輩は…」

      ガラッ

      「ひっ、日菜さん!ここにいましたか!」
      「あれー、麻弥ちゃん!そんなに慌ててどしたのー?」
      「どしたのー?じゃありませんよ!いつまで経っても日菜さんが帰ってこないから、生物の先生がカンカンですよー!」
      「えぇー!だって生物の授業つまんないし、つぐちゃんのこと見ててあげようと思っただけなのにー!生物の先生、怒るとぶわおー!って感じでるんってしないんだよねー」
      「麻弥ちゃん、腹痛でトイレに篭ってるって言っといてくれたりしないー?」
      「ダメですー!もう、帰りますよ!羽沢さん、お一人でも大丈夫でしょうか?」
      「あ、はい!もう全然大丈夫です!お気遣いありがとうございます、わざわざここまで来させてしまってすみません!」
      「いえいえ、こちらこそ日菜さんがすみません!お大事になさってください!ほら、日菜さん行きますよ!」
      「えぇぇ〜、あたしつぐちゃんとお話してただけで迷惑かけてないよ〜!もうちょっとつぐちゃんとお話してたかったぁ〜…」
      「うえーん、仕方ないか〜。じゃあつぐちゃん、また放課後の生徒会でねー!ちゃんと元気になっといてね、お大事にー!」
      「はい、本当にありがとうございました!」

      ガラガラ…ピシャン

      日菜と麻弥が、嵐のように去って行く。
      静けさを取り戻した保健室は、随分と小さく感じた。

      「あれ、そういえば、言い損ねちゃった…」

      つぐみは、さっき日菜に言いかけた言葉を飲み込もうとして…やっぱり、呟いた。

      「…日菜先輩、私にとっても日菜先輩は、とってもかっこよくて、大好きな先輩です」

      Fin.



    • 10 名前:匿名スタッフさん ID:1OTQ0Yjc[] 返信

      >>9
      ハーメルン基準で10に限りなく近い9の評価をつけておきます(何様)



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